リデンシルは、2014年にドイツのハンブルグで開催された世界最大級の化粧品原料・技術の展示会で銀賞を獲得した最新の育毛成分です。

また、この「リデンシル」配合のスカルプエッセンス等が、2016年に入って商品化され始めました。

このリデンシルは、スイスのinduchem社が開発した、髪の毛を作り出す毛母細胞を産出するバルジ領域に働きかけるという成分になっています。

こちらのページでは、そんな「リデンシル」を徹底解説していきます。

リデンシル主要成分の働き4つ

リデンシルは、セイヨウアカマツ球果エキス、チャ葉エキス、グリシン、ピロ亜硫酸Na,塩化亜鉛で構成されるスカルプケア成分ですが、簡単にその成分の働きをご紹介していきます。

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このリデンシルは、髪の毛に沿って膨らんだ部分に存在する毛包幹細胞(ORSo)だけではなく、毛乳頭細胞(HFDPo)にも作用する効果をもたらす特許所得済みの分子から成り立っています。

このリデンシルの主要成分の働きは次の4つとなります。

  • ジヒドロケルセチングルコシド(DHQG):毛包幹細胞の分裂特性を維持しながら分裂を活性化させる安定化ポリフェノールで、幹細胞を成長期サイクルへと導きます。さらに、毛乳頭細胞の新陳代謝も促進させる。
  • 没食子酸エピガロカテキングルコンド(EGCG2):典型的な円形脱毛症を軽減させる効果がある。
  • グリシン(Gly):ケラチンをはじめとする毛髪を形成するたんぱく質の主要構成物質で、毛髪の成長を支えます。
  • 亜鉛(Zn):ケラチンに含まれるシスチンの結合を促し、毛幹を強化する。

リデンシルの効果は大きくこの2つ

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毛髪には、髪が生えてから抜け落ちるまでの「ヘアサイクル」と呼ばれる毛周期があります。

通常のヘアサイクルは3~6年かけて成長する「成長期」、その後1ヶ月ほどで毛乳部が収縮して細胞分裂が停止する「退行期」に入りることとなります。

その後、成長を止めた髪が抜け落ちるのを待つだけの状態の「休止期」へと移行していきます。

この「成長期」以外の毛髪を、リデンシルの主要成分である「ジヒドロケルセチングルコシド(DHQG)」という安定化ポリフェノールによって、毛包幹細胞の分裂を活性化させることがわかっています。

また、幹細胞を細胞自滅から保護すると同時に、幹細胞を成長期サイクルへと導く働きがあることも確認されています。

この幹細胞とは、体の様々な組織や臓器などに分化していくことができる細胞のことです。

もちろん、髪の毛にもその元となる幹細胞があります。

この幹細胞が活性化することで、髪の毛を作る毛母細胞になる細胞が増え、結果として太く丈夫な髪の毛がつくられることになるのです。

また、このリデンシルの主要成分である「ジヒドロケルセチングルコシド(DHQG)」が、毛乳頭細胞の代謝活動を助け活動を促進させるという事もわかっています。

このような事から、リデンシルには大きく2つの効果があるということです。

  1. 幹細胞の分裂を活性化させ新たな毛髪の誕生サイクルを促す
  2. 毛乳頭細胞を増殖させ成長期へと促す

次に、リデンシルの開発・製造元のinduchem社が公表した臨床試験データを見ていきましょう。

毛髪の成長サイクルを活性化

下記のグラフは、リデンシル3%とプラセボ(偽薬)を26人のボランティア参加者の頭皮に3ヵ月間使用した結果を表したものです。

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まずは上記左のグラフのプラセボ(偽薬)においては、ほぼ変化がありません。

一方のリデンシル3%は、使用3ヵ月後に成長期の毛髪の割合が9%増えていることがわかります。

さらに、上記右のグラフからリデンシル3%使用の3ヵ月後には、休止期の毛髪の割合が17%減少したことがわかります。

この結果から、リデンシルが成長期と休止期の割合のバランスを取り戻す効果があるとの臨床評価ができるようです。

また、髪の成長期と休止期の割合を、それぞれの段階にある髪の密度を比べる検査も行っています。

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上記のグラフで分かるように、リデンシルは成長期の毛髪の割合を大幅に引き上げています。

ご覧のように、リデンシルを使用したケースでは3ヵ月後に、成長期の毛髪が休止期に比べて2,37倍に増えています。

一方のプラセボ(偽薬)では変化は見られていません。

結果として、リデンシル3%を3ヵ月間使用した場合は、髪の密度が平均8%増加しています。

毛包育成も確認

リデンシルの毛髪育成効果を確認するために、リデンシル1%をミノキシジル1%と比較して、毛包育成能力についても調べています。

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上記のグラフは、4人の男性の脱毛症患者の髪の毛を通常の培養環境で生きた状態で保存し、7日後と10日後に髪の毛の育成状況を初日と比較したものとなります。

ご覧のように、リデンシルが何もしていないものと比べて214%髪の毛の育成を促進させ、さらには比較対照であるミノキシジルのおよそ2倍以上の効果を示したことがわかると思います。

3ヵ月後の目に見える評価

下記の画像は、26人のボランティア参加者のうちの29歳・42歳・52歳の3人の男性被験者の臨床結果の例です。

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上記画像の表は、上から新たに成長期になった毛髪の割合・増加した髪の密度の割合・1㎠あたりの新たな毛髪の数・頭皮(600㎠)新たな毛髪の総数・1ヵ月ごとの新しい毛髪の順となっていますが、成長期の髪が増え、密度が上がり、被験者の85%に臨床的な改善が確認されています。

また、画像でもわかるように、髪が厚くなり密度が増したように感じますね。

この結果、26人のボランティア参加者で確認された臨床結果は次の4つです。

  • 「成長期」にある髪の割合が全体で9%上昇
  • 「休止期」にある髪の割合が全体で17%減少
  • ミノキシジルの2倍の毛髪育成効果
  • 被験者の85%に改善を確認

エンブレムの確認は必要です

上記画像は、リデンシルの開発・製造元であるスイスのinduchem社が発行する唯一無二のエンブレムとなります。

このエンブレムは、induchem社の推奨配合濃度である3%以上を配合したスカルプエッセンス等のリデンシル配合製品に付与されるエンブレムです。

なので、リデンシル配合製品には必ず、上記エンブレムの表記がありますので確認されることをおすすめします。

尚、リデンシル配合濃度3%を下回る配合製品には、このエンブレムの表記はありませんが、1%以上配合のリデンシル配合製品であれば、今回の臨床結果からもその効果があることが確認されていることを参考までにお伝えしておきます。

しかし、リデンシルは5αリダクターゼを抑制できない

リデンシルは大変優れた育毛効果を発揮する育毛成分ですが、AGAの原因である5αリダクターゼを抑制することはできません。

したがって、リデンシルはキャピキシルを併用することによって、その相乗効果が期待される育毛成分であるといえます。

リデンシルが幹細胞に直接働きかけて育毛を促し、キャピキシルが5αリダクターゼを阻害し、成長に働きかけることでシナジー効果が期待できるのです。

なので、例えば女性特有の薄毛に悩む方であれば、リデンシル単独での育毛効果が期待できるでしょう。

一方で、男性における薄毛の原因とされるAGA等に関しては、キャピキシル併用が最も効果的なリデンシルの相乗効果が生み出されるのではと思います。

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