薄毛対策を始めたきっかけは、人それぞれでしょう。

ですが、その始まりの多くは、抜け毛の増加が気になって始める方が多いように思います。

抜毛と聞くと、多くの方がマイナスなイメージを抱かれることだとも思います。

しかし、この抜け毛にも「良い抜け毛」と「悪い抜け毛」が存在しています。

今回は、そんな抜け毛の種類の「良し」「悪し」について書いてみようと思います。

シャンプー時の抜け毛は気にするな!

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シャンプーの時の抜け毛は、とても気になりますよね。

しかし、このシャンプーの時に抜ける髪の毛は「良い抜毛」です。

というのは、シャンプー時に抜けるこの「抜け毛」は、ヘアサイクルを全うした髪の毛だからです。

このシャンプー時に抜ける髪の毛は、遅かれ早かれ抜け落ちる運命にあります。なので、このような抜毛を気にしてシャンプーを控えるような行為は、頭皮環境の悪化を招くだけで何一つ良いことはありません。

ヘアサイクルを全うした髪の毛は、成長したあとに自然に抜け落ち、また同じ毛穴から新たな毛髪が生まれ育ってきます。

成長が止まった髪の毛は、次の新しい髪の毛を育て始めようとするために、徐々に上に移動してやがて抜け落ちてしまいます。

この抜け落ちる髪の毛は、毛母細胞が完全に細胞分裂を止めてしまった髪の毛であり、ヘアサイクルでの「休止期」にあたる髪の毛です。

この「休止期」の抜け毛は、その後の新たな髪の毛の成長のためにも、むしろ早めに抜け落ちることが望ましい「良い抜毛」といえます。

また、この「休止期」は2~4ヶ月間続き、髪の毛の全体の10~15%を占めているということです。

朝、見つける抜毛には気をつけろ!

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シャンプー時の抜け毛が「良い抜毛」なのに対して、朝に見つける抜け毛は「悪い抜け毛」ということができるようです。

この「悪い抜け毛」は、そのほとんどが枕元で見つけることができるからです。

枕元に落ちている抜け毛は、その多くの場合が、枕と髪の摩擦で抜けていると考えられます。

しかし、一方でこの就寝時に抜け落ちる髪の毛は、「異常な抜け毛」となる「悪い抜け毛」の場合がほとんどです。

髪の毛の成長は、この夜の就寝時のみに行われていますので、髪の毛にとっては夜の就寝時は何のストレスもかかっていないハズです。

なのに、この就寝時に抜け落ちる髪の毛は、特に注意しなければならない抜け毛となります。

もしもあなたが、この枕元に落ちている抜け毛が多いようだと感じるならば、一度その抜け毛を調べてみることをおすすめします。

まずは、その抜け毛の毛根を調べてみてください。

この「異常な抜け毛」には、毛根がありません。

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正常なヘアサイクルを終えて抜け落ちた毛髪は、毛根から毛先まで太さも変わらず、なりより毛根がマッチの先端のように丸くなっているのが特徴ですよね。

しかし、枕元に落ちるような「異常な抜け毛」は、毛根が萎縮していたり、毛先に向かって次第に細くなっていることが多く、最も特徴的なマッチの先端のような丸みがありません。

このような「悪い抜け毛」を1本でも発見された場合は、最大限の注意を払うべきです。

上記画像のように、毛根が存在しない抜け毛の多くが、頭皮環境の悪化による大量の皮脂の分泌により、毛包内に大量の脂が溜まることが原因で、「根腐れ」を起こした抜け毛である可能性が高いようです。

また、頭皮環境が悪化することでヘアサイクルに乱れが生じてしまい、正常なヘアサイクルを送ることができずに、多くの「休止期」となる髪の毛が増えることも、抜け毛の増加の原因となります。

悪い抜け毛を減らす方法は?

まず、抜け毛はヘアサイクルと密接な関係があります。

このヘアサイクルは、大きく分けて「成長期」「退行期」「休止期」の3つの段階に分かれています。

髪の毛は「成長期」に長く太く伸びていきますが、その期間は男性で3~5年、女性が5~7年とされ、髪の毛全体の80~90%がこの「成長期」の段階だとされています。

そして、抜け毛となる「休止期」の段階の髪の毛が全体の10~19%で、「退行期」が全体の1%程だとされています。

また、私達の髪の毛は約10万本あり、1日平均で50〜100本程度の抜け毛は「良い抜け毛」といえます。

ですが、ヘアサイクルが乱れることで1日平均の抜け毛が増え、さらには悪い抜け毛を発生させてしまいます。

ですので、悪い抜け毛を減らす最大の方法は、このヘアサイクルを正常に導くことが重要です。

そのために行うべきは、生活習慣の見直しです。その対策3つを簡単にまとめてみました。

食事を見直す!

良質のタンパク質やビタミン、ミネラル、亜鉛やビタミンB群など様々な栄養を欠かさないようにして、何よりバランスのとれた食事を心がけていきましょう。

睡眠を見直す!

就寝時間が不規則であったり、睡眠時間が極端に短かったり、不規則な生活が続くと夜の就寝時のみに行われる毛髪の成長を邪魔してしまう結果となります。

シャンプーを見直す!

頭皮環境の悪化を招いてしまう1つの原因に、間違ったシャンプーの選択があります。

ヘアサイクルを正常に整え、悪い抜け毛を予防するには、頭皮を清潔に保ち頭皮環境を整えることが大切です。

なので、間違っても洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったり、過剰な皮脂の分泌を促す洗浄成分配合のシャンプーは避けましょう。

スカルプシャンプーはこの2択でOK

終わりに

薄毛に悩む方にとっては、ありがたくないのが「抜け毛」ですよね。

今回は、「良い抜け毛」と「悪い抜け毛」の2種類の抜け毛についてお伝えしてみましたが参考になったでしょうか。

あなたの頭皮が、正常なヘアサイクルであれば、今回ご紹介したような「悪い抜け毛」はないかもしれません。

ですが、乱れたヘアサイクルを見極めることもできる「悪い抜け毛」を発見された場合は、その後の深刻な抜け毛につながる前に適切な対策をされてみてはと思います。