薄毛に悩む男性のほとんどはAGA(男性型脱毛症）だと断言してもよいでしょう。では、このAGA(男性型脱毛症）は、どのような事が原因で起こるのかご存知でしょうか。

そこで今回は、男性の多くの薄毛の原因であるAGA(男性型脱毛症）の脱毛のメカニズムと、このAGA(男性型脱毛症）の発症が前頭部と頭頂部に限定されている理由と共にお伝えしていきます。

AGA(男性型脱毛症）の原因3つ！

  • 男性ホルモン
  • 遺伝
  • 年齢

AGA(男性型脱毛症）が引き起こされる原因は、上記3つのことが関係していることがすでに解明されています。

男性の薄毛の進行は、思春期以降から遺伝的要素と、男性ホルモンを原因として男性型脱毛症（AGA）が始まります。この男性型脱毛症（AGA)は、髪の毛のヘアサイクルの「成長期」が短縮してしまい、「休止期」が長くなることにその原因があります。

正常なヘアサイクルの髪の毛の「成長期」は3年～5年程ありますが、AGA(男性型脱毛症）発症と共に、このヘアサイクルが乱されることで、「成長期」の段階の髪の毛がわずか数ヶ月にまで短くなってしまいます。その結果として、正常な「成長期」の段階の髪の毛のように太く長く伸びることなく、短く細いまま抜け落ちていってしまします。

また、薄毛の程度や発生時期の違いといいったことに、遺伝や加齢等による個人差がみられるようです。しかし、多くの場合はこの乱されたヘアサイクルであっても、ウブ毛は生えているものです。つまり、毛根の数は変わらないということです。

AGA(男性型脱毛症）が前頭部と頭頂部のみに発症する理由

男性の場合の薄毛の状態に限っては、基本的に男性型脱毛症（AGA)の影響を受けるのは前頭部と頭頂部だけがその影響を受けます。なので、側頭部や後頭部に薄毛が見られないのもこういった理由があるようです。

前頭部と頭頂部にだけに、このような状態が見られるのには、前頭部と頭頂部の毛髪にだけ毛根の中に5－αリダクターゼと呼ばれる酵素が存在していることにあります。この5－αリダクターゼが存在する毛根へと血液中を流れてきた男性ホルモン（テストステロン)が、この酵素の影響を受けてテハイドロテストステロン（DHT)へと変わります。

このDHTが、毛根に作用することによってヘアサイクルを乱し、「成長期」の段階を極端に短くすることで毛髪が太く長く育つことなく細くなり、やがてはウブ毛となってしまうのです。つまり、脱毛の犯人はDHTというこになります。

前頭部と頭頂部では、DHTへと変化する5－αリダクターゼも、後頭部や側頭部の毛根では活性が弱いためにDHTへと変化しにくいということから、後頭部と側頭部での薄毛が見られないということになります。このように、私達の頭皮には２種類の性質が全く違う髪の毛があるということです。

頭皮だけに限らず、体中の脱毛の原因には次の3つのモノが必要となってきます。

  • ①男性ホルモン
  • ②５ーαⅡ型リダクターゼ（＊５αーリダクターゼはⅠ型とⅡ型の２種類）
  • ③男性ホルモン受容体

ヒゲ・ワキ毛・前頭部の毛乳頭の細胞には男性ホルモン受容体が存在していますが、後頭部の毛乳頭の細胞にはほとんど存在していません。後頭部での脱毛がみられないのはこのためです。

また、あごヒゲや前頭部の毛乳頭の細胞の中にはⅠ型とⅡ型の5αーリダクターゼが存在していますが、後頭部の毛乳頭の細胞の中にはⅠ型の5αーリダクターゼしか存在していません。前頭部と頭頂部の毛乳頭の細胞にはⅡ型の5αーリダクターゼと男性ホルモン受容体が存在しています。

なので、前頭部と頭頂部では、男性ホルモンが5ーαⅡ型リダクターゼと作用して、5αーDHTとなり脱毛が始まり薄毛へとなるのです。その反対に、後頭部と側頭部にはⅠ型の５αーリダクターゼしか存在しないために薄毛にはなりにくいということです。

まとめ

今では、脱毛のメカニズムは完全に解明されているのです。その原因がはっきりしているということは、そのための対策を立てていくことも容易になっていくということです。

また、昨今の毛髪再生医療の格段の進歩によって、今では自宅で最先端の再生医療で試されている成分を日常的に使用できるスカルプエッセンスも登場しています。そして、医療機関でしか手に入らない「医薬品」であっても海外からの個人輸入を行うことで簡単にあなたのお手元に届けてもらえることも可能です。

AGA(男性型脱毛症）のような進行性の脱毛症は、早期に辛抱強く対策を行うことが最も重要な選択肢となります。